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日本吃音・流暢性障害学会

理事長挨拶

 2013年に発足した日本吃音・流暢性障害学会は、4年目に入り、会員による役員の選挙を行いました。そして、不肖、長澤が再度理事長を務めることになりました。吃音や流暢性障害の臨床や研究に対する関心や熱意は誰にも負けないつもりでいますが、組織運営の能力は殆ど無いに等しい人間です。会員の皆様や吃音・流暢性障害に関心をお持ちの皆々様のご協力や叱咤・激励を頂きながら、我が国の吃音事情を少しでも前進させていきたいと思っています。

 「英国王のスピーチ」や「ラヴソング」など、吃音のある人が映画やドラマの主人公になったりすると、これで世の中の人々が吃音のことを分かってくれるかも知れないなどと少々楽観的になってしまいます。NHKの「バリバラ」もしかりです。吃音に関する書物の出版やインターネット上の情報も非常に多くなりました。一昔前に比べて、確かに、吃音・流暢性障害のことが話題になり始めたように思えます。しかし、東京という大都会でも、人口の少ない地域でも、吃音の子どもを持つ親御さんの質問や心配は以前と殆ど変わりないようです。吃音や流暢性障害の理解を深め、当事者のQOLの向上を究極の目的としている本学会の使命は、当然のことながら非常に大きいと言えましょう。

 本学会の特徴は、当事者も学会の一翼を担うとことと、学会が誕生する前に10年間開催していた『吃音を語る会』の良さ、つまり一つの話題をできるだけ多角的に、時間制限をあまり設けず自由に討議するということ、を踏襲していくことの二つでした。前者に関しては、『吃音を語る会』で、経験を積んだことですからあまり問題なく進むと思われます。後者については、学会という立場をとる以上、学会としての体裁を整えていくことが要求されますので、何らかの問題が生じるかも知れません。その時は、会員の方々の叡智のもとに対策を練れば良いと思っています。

 学会としての体裁は、徐々に整ってきています。第一に、年一回の大会が、大会長や大会事務局の献身的な準備のもとで、毎年盛大に開催されたことが挙げられます。しかも、大会の前後には、講習会や公開市民講座なども開催され、参加者の多くから感謝のことばを頂いております。学会誌投稿規定も決定されました。ロゴマークが決定されたことも、学会として嬉しいことの一つでした。2017年は岐阜において5回大会が、2018年は広島において6回大会が、それぞれ開催されます。2018年の広島大会は、 International Fluency Association(国際流暢性学会) と International Cluttering Association(国際クラタリング学会) さらに International Stuttering Association(国際吃音協会) との共催になる予定です。どの様な形の大会になるかはまだ確定していませんが、世界各国の吃音事情に触れることができますし、我が国の情報を世界に発信する素晴らしい機会になると思います。

 学会は、会員の皆様の参加によって成り立つものです。国内の大会は勿論のこと、滅多にない国際大会に参加することを今から予定に入れておいて下さい。会場でお目にかかれることを祈念しております。(2017年1月10日)

長澤泰子

長澤 泰子

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